2016年09月03日

一万の文学的表現による完全犯罪。

言葉を縫い合わせると安心する
それまでの不安がなかったかのようになる

刺そうと思っていなくても刺さっていて
誘おうと思っていなくても誘ってしまっている

中原中也のように
考えて考えて苦しんで
苦しんで苦しんで苦しみぬいて
やっとそれが何かわかってくる

手首には糸が縫いつけられていて
(それは、あなた方にも縫い付けられているかもしれない)
手首がひどく痛むのだけれど
コウイに勝ちも負けもないけれど
引いて分けて体が裂けてしまうまで
感じとろうとしている

幸福なシーンを一万回、反芻して
不幸なシーンを一万一回、咀嚼する

ああ、僕はどうしようもない
といつも思っているよ

さなぎを一人っきりにして蝶になるまで待ったっていいし
さなぎに思いっきりナイフを入れて引きずり出したっていい

対人関係で心が動いてしまっては僕は生きにくい
そうなんだとしても、心は動いてしまうし
強く深く思ってしまうよ

止まらないならいっそのこと狂ってしまおう
太宰治がそうだったように
宮沢賢治がそうだったように
取り憑かれたように陶酔したい

あなたは美しいよ
狂ってしまうぐらい美しいよ
posted by Nonsugar at 05:51| Comment(0) | ムーンレター